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FIMERは小型三相PCSのラインアップを強化

2021128

太陽光発電を主体とする再生可能エネルギーが今後10年間の発電量増加の80%を占める可能性がある中で(注¹)、FIMERは商工業用途自家消費向けに新しい三相PCS、PVS-10/33-TLを発売する。

国際エネルギー機関によると、ほとんどの国では、現在、石炭や天然ガスを燃やすことよりも太陽エネルギーを捉えることによって発電する方が常に安価である。商工業セクターにおける柔軟性への要求の増加に応えるために設計されたこの新しいラインアップは、FIMERの既存の分散型PCSポートフォリオを拡大し、多くの追加の性能を提供するとともに、どのような用途にも対応する。

発売についてコメントしたFIMERのFilippo Carzaniga会長は「昨年はこのセクターにとっては苦労を伴うものであったが、われわれが確信しているのは、太陽光発電への需要は今後10年間増え続けるということである。それに応え、われわれのR&D and Product Management(研究開発・製品管理)専門家のチームは、PCS製造の広範な経験を足掛かりにして、見事な新しいPVS-10/12.5/15-TLおよびPVS-20/30/33-TL プラットフォームを開発した」と語った。

10 kWから33 kWまでの出力で利用できる分散型PCSは、高出力密度と強力な環境発電の可能性を提供する。最先端の内蔵型デジタル機能のあるPVS-10/33-TLは、シンプルさを優先して設計されている。これは、どこでも適合するだけの柔軟性があり、新規または既存の建物に簡単に設置でき、設置・保守費用を低減することができる。

設置業者に対して、新しいPVS-10/33-TLプラットフォームはFIMERのInstaller for Solar Invertersアプリにより、迅速な設置、簡単な操作・保守、高速運転を含む重要な利益を提供する。

このインバーターは各ストリングでの電流モニタリングを特徴としており、これは最大1100 Vdcの入力電圧に達することができ、より長いストリング、ならびにより幅広い温度領域で作動する能力を可能にする。

操作を簡単にするため、フューズのない設計を採用し、保守およびフューズ障害によるメンテナンスや現場対応の必要性を取り除いている。より長期のプラント寿命を保証するため、このインバーターはオプションとしてPotential Induced Degradation(電圧誘起劣化、PID)予防機能を持っており、長期間にわたってPV(太陽光発電)モジュールの性能を保護する。

FIMERのグローバル製品マネジャー(商工業ソリューション担当)であるTommaso Landi氏は「当社のPVS-10/33-TLは妥協することなく、実際に顧客に変化をもたらすこと、すなわち、PVシステム設計の柔軟性、コミュニケーションおよび制御アーキテクチャー内のコスト効率の良い統合、両面受光型モジュールのような新技術に対する開放性を実行する。これは生粋のオールラウンドプレーヤーである」と付け加えた。

両面受光型モジュールの場合のように、増え続けるPVモジュールの電流に合わせ、このラインナップは、20、30および33のバージョンでは、より高い入力電流の準備を想定して設計されている。もう一つの大きな利点はゼロエクスポートシステムを含むことで、BoSでの削減と高価な付加装置が不要になる。

統合型Wifi/Ethernet for TCP/IPネットワーキングは、コスト効率の高いネットワーキングと即時の取り換えを可能にする。そして、改造用途に対して、PCSのラインアップは独自のDCサイドフレキシビリティーを提供する。

FIMERの新しいPVS-10/12.5/15-TLおよびPVS-20/30/33-TLプラットフォームは、2021年1月にイタリア、フランス、ドイツ、タイ、インド、オーストラリアで発売され、その後、今年上半期に世界展開が計画されている。

ソース(注¹):International Energy Agency    

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